
第48回城戸賞 準入賞 竹上雄介「ひび」
一昨年・昨年と最終まで残るも選ばれず、心がバリンボリンにひび割れて、でも「面白かったよ~」なんて言われるとすぐに勘違いしちゃって、また書いて、また応募して、かわり映えのない日々を送っていた末の朗報。
「ひび」は、失恋したヒロインが元カレを吹っ切る話です。たったそれだけの話ですが、オリジナルだからこそ、自由に、自分らしく、好き勝手に、書きました。そんな作品を評価していただき、とても嬉しく思います。
けど、やっぱり脚本は映像化されないと意味がありません。だから映像化したいです。じゃあしましょう!なんて簡単な話じゃないのは億も承知ですが、それが本心です。
この想いを実現するためには、書き続けるしかありません。勘違いしながら、突き進むしかありません。原作ものとアニメばかりが流れる映画館は嫌いです。いつかは、オリジナルで勝負できる脚本家になれるよう、これからも、あがき続けます。
第48回城戸賞 準入賞 福田果歩「ぼくたちの青空」
12歳のときに物語をつくる人になりたいという夢を持ち、それから10年、書き続けました。けれど22歳のとき、自分にはプロになれる実力も精神力もないと感じ、夢を諦めました。それからまた10年が経ち、ふと、また脚本を書いてみたいと思い、本作を書きました。
10年ぶりに書くことの楽しさを味わわせてくれた本作で、賞をいただけたことは大変光栄です。しかし本作では、自分が書く楽しさを優先してしまい、「たくさんのお客さんに喜んでもらえるような脚本を書く」という意識が圧倒的に足りていなかったように思います。
授賞式を経て、映画脚本は自分のためではなく、観てくださる方のために書くものだと、当たり前のことを改めて実感することができました。
大好きな映画にこれからも憧れと尊敬の気持ちを抱きながら、多くの人から愛されるような脚本を書けるようになりたいです。新たにできた夢を、今度こそ叶えられますように。
第48回城戸賞 佳作 仲村ゆうな「今度選ぶなら君にしたい」
審査していただいた皆様に深く感謝申し上げます。たくさんの人に読んでいただけたことが大変嬉しいです。佳作をいただき誠にありがとうございます。ただ、入選、そして映像化を目指していたので勉強不足を痛感しました。これからも精進して参りますのでよろしくお願いいたします。
今作『今度選ぶなら君にしたい』は、「好きな人の本命になるのは難しい」という思いから描いた作品です。タイトルのこの言葉は救いのようであり、非常に残酷な言葉であります。この言葉、私は元彼には死ぬほど言わせたいけど、今彼には死んでも言われたくありません。
ぜひ読んでいただいて、あなたは誰に言われたくて、誰に言われたくないかを考えていただけると嬉しいです。
第48回城戸賞 佳作 島田悠子「獣医はステキなことだらけ」
この度は、「獣医はステキなことだらけ」に佳作をいただき、心より感謝を申し上げます。気づけば、四度目の受賞、三度目の佳作となりました。まさか、佳作でハットトリックになるとは。なかなか入選に手が届きません。本当に届かない。あと少し、でもない気がする。もっと、もっと上の方。城戸賞のレベルの高さをあらためて痛感します。ここで諦めたら中途半端な気がして、審査員の方々からいただいた言葉たち、また応募して、また読みたい、それを鵜呑みに、もう一度ゼロスタートであがいてみようと思います。
これまで表彰状をいただいた作品はどれも時代劇でしたが、今回は現代劇での挑戦でした。時代劇が好きだ、という想いと同じく、現代劇も好きだ、そんな熱を筆に込めました。作中では、獣医師を目指す獣医学部学生の臨床実習でのあれやこれをコメディタッチで描いています。脚本をホームページに掲載していただきますので、ぜひ、ご一読ください!